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洋服 あれこれまめ知識「へぇ、そうなんだぁ」

普段なにげなく着ている洋服ですが、その起源やルールを知ると「へぇ、そんなんだぁ」と思うことがあります。

私のブログ(【冠婚葬祭】普段スーツを着ない父親におススメの服装)本文中に差し込んでいった豆知識をまとめてみました。

礼服の黒とビジネススーツの黒は別物

礼服のブラックフォーマルとビジネスシーンで着るブラックスーツは別物。礼服の黒は漆黒といわれる真っ黒いのに比べるとブラックスーツはグレーかかって見えます。葬儀の際にビジネスシーンで着るブラックスーツを着ていくことはできません。

「本切羽」と「開き見せ」

ジャケットの袖口のボタンには2種類あります。「本切羽(ほんせっぱ)」と呼ばれる実際に開け閉めできる仕様。「開き見せ(あきみせ)」と呼ばれるボタンは飾りで開け閉めができない仕様。19世紀初頭にお医者さんが手術の時に袖をまくり上げやすくするためと本切羽が作られたようです。ワイシャツは下着という感覚から上着は脱がないのがマナーだったことからきています。現在、本切羽であることをさりげなく見せるために袖のボタンをひとつ外すのがオシャレという声もありますが、単に「ボタン、外れてますよ」と言われる落ちもあるので、普通に閉めておくのがいいでょう。

アンボタンマナーを守りましょう

スーツを着る時は「アンボタンマナー」を守るとスマートに着こなせます。シングルスーツの場合、2つボタンのジャケットなら一番上だけ留めて下のボタンは留めません。3つボタンジャケットなら上2つを留めて一番下は留めません。礼服の場合も同様です。ダブルの場合は下のボタンを留めても外しても大丈夫ですが、礼服の場合は全てもボタンを留めた方がよいでしょう。

ジャケットのボタンは座る時に外す

ジャケットのボタンは座る時は窮屈になるので外して、立ち上がる時にさりげなくボタンを留める。そんな着方がスマートのようです。しかし取引先の人が来社した時などこのような振る舞いをする人を見たことがありません。自社でリラックスのため外すのは構いませんが、外部では留めたままにしておくのがよいと思います。面接時などではボタンを外すことはNGです。

男女のボタンが逆なわけ

男女でボタンの留め方が左右逆なのは中世ヨーロッパの貴族の服に起源があるようです。ボタン付きの服は高価なため上流階級の人しか着ることができませんでした。男性は自分で着ていましたが、女性の洋服はゴージャス極まり自分では着れずメイドが着せていたそうです。メイドが着せやすいように男性とは逆になったのが由来で、その名残が現在まで続いているようです。

結婚式にブラックスーツ(礼服)はNG?

海外ではブラックスーツ=喪服という考えから結婚式で着用しません。そのため服飾のプロの方は結婚式にブラックスーツを着ることに否定的でダークグレーやダークネイビーをおススメしています。しかし日本では年配の方を中心に結婚式=ブラックスーツ+白ネクタイ信仰が定着してるので、周りの目が気になる場合はブラックスーツは全然OKです。結婚式にブラックスーツは日本独自の礼服マナーなんですね。

最も格式が高い礼服は燕尾服!?

勲章をもらう場合、服装規定があります。旭日大綬章などの一等勲章を天皇陛下から宮中で直接親授される場合は燕尾服を着用します。文化勲章などの二等勲章の場合はモーニングコート着用です。日本では燕尾服がもっとも格式の高い礼服なのかもしれませんね。

葬儀の後の匂いに注意!

自分の匂いには気が付かないことがあるものです。ブラックスーツを慶弔で兼用している人は、葬儀の後の結婚式には気を付けてください。葬儀の時の線香の匂いはスーツにしみ込んでいることがあるからです。葬儀の後はクリーニングに出すことをおススメします。

平服は普段着ではない

案内状に「平服でお越しください」と書かれていたらどうしますか?「平服=普段着」ではありません。法事であればブラックスーツ、結婚式や式典であればブラックスーツかダークスーツ。出席する場所によってはビジネスカジュアルなどもありますが、平服は割としっかりした服装のことなので普段着では行かないように。

カフスボタンは和製英語

カフスボタンは和製英語で、正式には「Cufflinks (カフリンクス)」といいます。袖口(Cuff)をリンクするという意味からきています。現在は装飾的な要素が強いのですが、昔のシャツの袖はとても硬くボタンが通らなかったためにカフリンクスが必要だったそうです。オシャレよりも実用的なものだったんですね。

ワイシャツのワイはYじゃない

Tシャツは「T」の形からTシャツ。でもYシャツは「Y」の形からではありあません。時は明治時代、英語の「ホワイトシャツ」が「ワイシャツ」に聞こえたことから始まったようです。和製英語なんですね。
英語では単に「シャツ」もしくは「ドレスシャツ」、「ビジネスシャツ」というのが正しい使い方です。

ワイシャツは元々下着だった!?

ワイシャツは元々下着でした。昔のワイシャツは今より裾がずっと長く、股の下をボタンで留めるようになっていたそうです。赤ちゃんのボディスーツみないな感じですね。パンツは履かずにワイシャツの裾がパンツの役割をしていたそうです。う~ん、ちょっと考えられないですよね。その名残もあり欧米ではワイシャツは下着という認識からワイシャツの下に肌着を着ない(下着の下に下着をつけることはない)、人前でジャケットを脱がない(人前で肌着を見せるのは失礼)そうです。でも日本みたいに高温多湿の気候であれば肌着は着た方がいいかもしれませんね。

ネクタイのエクボはおしゃれ仕様

ネクタイの結び目の下のくぼみを「ディンプル」といいます。和訳すると「えくぼ」です。ネクタイの「えくぼ」なんてかわいらしいですね。ディンプルはオシャレを演出するものなので入学式や卒業式でも取り入れてみましょう。しかし葬儀の席では華やかさを伴うためディンプルはつけないの正しいネクタイの締め方です。

レジメンタルタイ 右上がりと左上がり

16世紀のイギリス軍が連隊(レジメント)ごとにストライプの色と柄を変えて所属がわかるようにしたのが起源。その後、学校や団体にも取り入れられ広く普及していきました。イギリス発祥のレジメンタルは右上がりです。19世紀になりニューヨークのブルックスブラザーズが英国式とは逆の左上がりのレジメンタルを発売してこちらも人気がでて現在まで続く定番となりました。右上がりのイギリス式。左上がりのアメリカ式。どちらが好みですか?

ローファーは怠け者

ひもなしで気楽に履ける「ローファー」はカジュアルシーンで活躍しますが、ビジネスシーンや冠婚葬祭には不向きです。その名の由来は「ローファー=なまけ者」からきていると言われています。靴紐を結ばないだけで「なまけ者」とは・・・。

ベルトの穴はどこを使う?

ベルトの穴は通常5つ空いています。どこ穴で留めますか? 真ん中の穴で留めるのが正解。ベルトの端が短すぎたり、長すぎたりするとバランスがよくありません。真ん中の穴で留めらるように調整しましょう。

日本ではじめて靴を履いたのは・・・

日本ではじめて革靴を履いたのは坂本龍馬です。龍馬は新しい物好きのハイカラ人だったからこそ、江戸の世にちょんまげ、着物姿に革靴なんてぶっ飛んだ格好をしたのでしょう。。革靴といっても今のサイドゴアブーツに近いもののようです。このブーツで日本各地を飛び回っていたんでしょうね。